松浦新吉郎の墓（熊本隊副隊長）

この人物について色々調べましたが、おそらく熊本県人でも少数の人にしか知られていないと思います。
ただ、看板から察するにこの人物は、努力家で犠牲者で果報者だと言えるでしょう。
努力家と言えるのは、幼少期の病で右足が不自由になったにも関わらず、強固な意思で剣術、武術を極め、達人となったからです。
次に犠牲者と言えるのは、日本国内最後の内戦である｢西南の役｣で犠牲者になったことです。
｢西南の役｣は、1877年1月29日に起きた明治政府対旧薩摩藩士族の内戦でしたが、旧熊本藩士(熊本隊)は西郷隆盛を総大将とする旧薩摩藩士族に加勢して、明治政府に負けたのです。｢西南の役｣は、1877年 9月24日に西郷隆盛の死により終わっています。犠牲者は、双方合わせて述べ13,200名です。
残るは果報者ですが、松浦新吉郎は剣術に秀でていた者ですから、宮本武蔵に尊敬の念を抱いていたに違いないのです。
そこで、｢武蔵塚の傍で眠りたい｣と遺言を残し、その遺言どおりになったのですから、結果的に果報者であったということです。
最後の写真にある看板は、武蔵塚の敷地内にあり、墓所は落ち葉ひとつなく清掃してありました。